日本航空、海外便搭乗客に和牛の土産販売

 日本航空は10月7日、JA全農ミートフーズと連携して、羽田・成田空港発の米国便とシンガポール便に搭乗する顧客限定で、和牛の土産販売サービスの提供を開始した。
 同サービスはJAL公式産直通販サイトの「SORAKARA OTODOKE」(画像)を通じて行うもの。搭乗便出発の48時間前まで注文が可能で、注文商品は出発当日に空港の「JAL ABCカウンター」で受け取り、手荷物として預け入れるだけで現地まで配送されるという。

 通常、和牛を旅客携行品(手荷物)として海外に持ち出す場合、事前に動物検疫所において輸出検査の受検と輸出検疫証明書の受給が必要となる。加えて、米国向けは輸出検査に際して、米国の輸出食肉の取扱要綱で定められた食肉衛生証明書も必要になる。同サービスではこれらの各種手続きをすべてJALが代行するため、顧客自身での手続きは一切不要だという。

 また、一般的に輸出・輸入業者などの仲介手数料や輸送コストに加えて現地の輸入関税が掛かるのに対し、同サービスでは旅客携行品として取り扱いとなるため、その分のコストが不要となり、現地で流通している和牛の正規品と比べて安価になると見ている。

 商品はJA全農が全国産地から厳選して調達。主なものでは鹿児島黒牛や北海道和牛などを取り扱う。配送に関しては、米国・シンガポールまでのフライト時間や現地における地上移動時間も勘案して、JALが高性能の保冷材を用いて梱包し、カウンターで引き渡すとしている。

 同サービスを通じて日本の農林水産物に対する新たな需要を海外で創出し、地域経済の活性化に貢献していく考え。

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