適格消費者団体の消費者機構日本(=COJ)は3月17日、ネットプロテクションズ(=NP)の後払い決済サービス「NP後払い」の利用料を利用者が滞納した際、遅延損害金に加えて手数料の支払い義務を課す条項は不当だとし、NPを相手取り東京地方裁判所に提訴した。
COJによれば、後払い決済の代金が期限まで支払われなかった際、年14.6%の遅延損害金に加えて「延滞事務手数料」を徴収した場合、損害賠償の額の予定または違約金の額が年14.6%を超えることから、消費者契約法9条1項2号に違反する可能性があるとみて、ネットプロテクションと意見交換を実施。同社からは「延滞事務手数料は損害賠償の予定ではなく、NP後払いによる支払い方法の提供を受ける役務の対価である」との説明があったという。
一方COJでは、延滞事務手数料は実質的に損害賠償または違約金にあたるとみて、同社の規約に関して質問書や申し入れ書を送付。同社から「申し入れ事項の全てについて不当条項ではない」との回答があったことから、提訴を決めたという。
訴状においてCOJは、延滞事務手数料に関するNP規約のほか、NPの軽過失の全部免責条項、消費者の抗弁権を放棄させる条項にしても「不当条項のため無効」だとし、差し止めを求めている。
NPでは、延滞事務手数料に関して「期限までに支払われない場合、利用者から手数料を徴収することは、他の後払い決済事業者やクレジットカード発行会社においても広く行われている一般的な慣行」だと主張。「今後の裁判手続において、本条項及び当社業務遂行の正当性を主張・立証していく方針」とした。
後払い決済に関する延滞事務手数料を巡っては、メルカリの後払い決済「メルペイスマート払い」において、未払い回収にかかる費用として2週間ごとに延滞事務手数料300円を延滞者から徴収していたが、22年3月16日以降は新規の加算を停止。それ以前に徴収した手数料については、COJの申し入れにより、延滞金額の14・6%を超える部分について、初回の手数料を控除した上で返金する対応をメルカリ側が行っている。