資生堂は9月15日、中国でネット販売を始めた。中国の化粧品専門店やスーパーで展開する「ピュア マイルド」ブランドから、通販専用シリーズを発売。専用サイトを立ち上げて展開を始めた。中国における売上高については「年10%台後半の伸長率を目指していく」としている。
通販専用シリーズ「ピュア マイルド ソワ」は、「80後(バーリンフォー)」と呼ばれる1980年代以降に生まれた若年層をターゲットにしたシリーズ。中でも、自然派志向の層を主なターゲットとしており、ケース外装には、サトウキビの繊維から作った非材木紙“バガス紙"を用いて、環境に配慮した姿勢を打ち出す。スキンケア14アイテムを展開。価格帯は90~230元(1元13円換算で1170~2990円)。
中国のネット販売事業では、顧客の問い合わせを受けるコールセンターを設置するほか、オンラインカウンセリングを実施して個々の顧客ニーズに応じた最適な化粧品、美容法の提案を行っていく考え。
コールセンター、物流業務は、中国で3PL事業を推進する丸紅(本社・東京都千代田区、朝田照男社長)に委託する。
コールセンター運営は、丸紅の関連会社であるテレマーケティングジャパン(TMJ)の中国現地子会社、益峰客戸関係管理(上海)有限公司に委託。資生堂のトレーニングを受けた専門チームが電話やチャットで顧客対応にあたる。
物流業務は丸紅子会社の北京外紅国際物流公司(北京外紅)が行う。北京外紅は、05年から中国の華北・東北・西北地区を中心に1600店舗への資生堂グループの化粧品配送を手掛けてきた。
中国のインターネット人口は2010年にアメリカを抜き、1位となっている。化粧品市場は、「80後」の購買力向上から、今後も拡大が予想されている。