ミキモトのネット販売が順調に推移している。昨年９月に通販サイトを刷新し、オフィシャルサイトと統合。これまで分かれていたブランディングとショッピング機能を一本化した。
刷新後は新規客向けのプロモーションなどは控えて、既存顧客のリピート率向上に注力。サイトの更新頻度を高め、イベント情報の発信に動画を活用するなど“魅せる＂サイトづくりを行っている。また、レコメンドエンジンを導入したことでお薦め商品の複数購入が増え、これまで下がっていた客単価は下げ止まった。
サイト刷新に合わせてスマートフォンへの画面最適化も実施。以前は全体の20％だったスマホ経由のアクセス数が、刷新以後は38％にまで上昇している。
もっとも、アクセスは増えているもののスマホは店舗所在地の確認や商品検索などに利用されているもようで、パソコンとスマホで客単価は変わらないが、コンバージョン率はパソコンのほうが倍になっている。そのため今後はスマホサイトの利便性を高めることで購買につなげていく方針だ。
同社では９月のサイトリニューアル以後も、ショッピングカートの使い勝手を改善させるなど小まめに手を加えている。結果、徐々にリピート利用も増えているもようで、通常では売り上げが落ちる時期である１月の販売状況は、受注ベースで前年同月比45％増えたという。
このように順調に推移しているネット販売事業だが、当面の目標として刷新前の２倍の売り上げを目指している。目標達成のためにも、顧客の裾野拡大と客単価アップがカギになりそうだ。