中国向け越境ECアプリ「ワンドウ」を手がけるInagora(インアゴーラ)は6月25日、元カルビー会長兼CEOの松本晃氏が7月1日付で社外取締役に就任すると発表した。松本氏は6月24日付でRIZAPグループ代表取締役COOに就任しており、インアゴーラがカルビー退任後に経営層として迎えられる2社目となる。インアゴーラは流通・ECでの強みを持つ一方、よりメーカー側への理解を深めることが一層の成長をもたらすとしてメーカーで辣腕を発揮してきた松本氏へ白羽の矢を立て就任の快諾を得た。
6月25日に都内で開催した記者懇親会で翁社長は松本氏を招聘した理由についてグローバル展開と経営基盤の強化を挙げた。「ジョンソン&ジョンソンやカルビーでの経営力、視野、知見があり、これから取り組まなければならない日本のメーカーがより海外へと向かえるよう、日本企業の悩みなどを理解するためにアドバイスを受けたい」と述べた。
松本氏はカルビー会長兼CEO退任発表後、17社から経営陣への招聘のオファーを受けたという。RIZAPグループに続きインアゴーラからの招聘に応じたことに関し「最終的に2社に決定したが、2社に共通している点として代表がともに40歳代と若い点」などを挙げ、日本で新たな世代が活躍できる時代への移り変わりつつある中、支援していくことが意義のあることとした。RAIZAPグループとの兼務について問われると「これまでも並行して事業に従事してきており、もう1社増えるということで特に問題はなく、一層やる気を見出せる」と答えた。