ローソンは8月31日、生鮮食品などのネット販売を終了する。物流コストが高騰し、収益性の改善が進まなかったことが要因。今後、コンビニ受取サービスに経営資源を集中していく。
終了するネット販売は「ローソンフレッシュ」。商品管理が常温と冷蔵、冷凍の三温度帯となるため、配送費が割高になっていた。加えて、全国の店舗網を活用したプロモーションができなったため、直近1年間の利用者数が約6万人と伸び悩んでいたという。なお、同事業の売上高と営業利益は非公開。
「ローソンフレッシュ」の終了については6月28日から、通販サイト上で告知した。また、ローソンフレッシュ会員とローソンウェブ会員向けにはメールで知らせた。
終了後は、店頭受取サービス「ローソンフレッシュピック」でユーザーの宅配需要に対応する。「ローソンフレッシュ」で取り扱う独自のミールキット「キッチント」は、店頭受取サービス「ローソンフレッシュピック」ですでに取り扱いがあり、今後も継続する。既存の店舗や物流網を活用し、配送の拠点やコストなど新たな負荷をかけることなく展開できる強みを生かして、収益面における課題をクリアする。
「ローソンフレッシュピック」は今年3月に開始したサービス。アプリで予約した商品を、店頭で受け取り決済する仕組み。朝8時までの予約で、最短で注文当日の午後6時以降に受け取ることができる。顧客へのサービス認知度の向上に注力しており、現状ではミールキット「キッチント」やスーパー「成城石井」の商品の売れ行きが良いとした。