全日空商事 動画活用を強化、空港などを舞台にブランド訴求図る

全日空商事では今期より、顧客への訴求手段として動画活用の強化が進んでいる。利用シーンを具体的なイメージ動画で訴求することで、ブランドが持つ世界観などの認知を図っていく。
今期の注目商品の一つとして「ANAオリジナル」商品のカテゴリーで、9月から販売している鞄ブランド「BRIEFING(ブリーフィング)」と初のコラボレーション商品「BRIEFING for ANA」(画像)について、空港内を舞台にしたPR動画を通販サイトの特集ページ内で公開。ゲートや滑走路においてANAの機体なども背景にしながらジェットセッター(出張族)向けの各アイテムを紹介している。空港・滑走路での撮影は特別に許可が必要なこともあり、エアライン商社だからこそ可能だった同社独自の動画構成となっている。

特に同商品については、従来から展開している他のブランドとのコラボ鞄シリーズよりも、比較的若い層のターゲットを意識した初のコラボブランドであることから、改めて広く認知を進める意味でもインパクトのある動画を使った訴求を取り入れた。

静止画よりもイメージが共有しやすいこともあり公開後の反響は大きかったようで、手持ちや肩掛けタイプ、バックパックとしても使える3WAYのバッグを中心に、現在は下期の人気商品として順調に推移しているという。

さらに、「ヘルス&ビューティー」のカテゴリーにおいても、「ダイソン」とのタイアップ企画として、ANAの客室乗務員(CA)を起用したヘアスタイラーのPR動画を通販サイト内の特集ページに導入。私服姿のCAが実際に同商品を使って髪をセットする様子を30秒の短尺動画で紹介している。

同社ではダイソンの商品を通販で販売しており、また、ANAの空港ラウンジの一部でもダイソンのドライヤーが設置されているなど、ANAの顧客との関わりは深かった。同カテゴリーにおいて、今上半期の売り上げをけん引する商品となっている。

また、商品単体だけではなく、同社の通販事業自体のPRにも動画の活用を進めている。9月からは、ANAの機内ビジョンにおいて搭乗客に向けて通販サイトを紹介した動画(音声なし)を放映。マイルが使えて貯めることができるというサイトの基本コンセプトを15秒でシンプルにまとめたもので、マイル保有者で、まだ同社の通販を利用したことがないような新規顧客を開拓することを目的に取り組んでいる。

昨今は消費者の購入前の情報収集などが、画像から動画にシフトしている流れもあって「文字ではなく、耳で聞いたり、目で見てパッと分かる。動画の方が、一般的にコンバージョンが高いとも言われているので、意識した面はある」(同社)とした。

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