MiddleField 中古車ECを本格始動

 カー用品のネット販売を行うMiddleField(=ミドルフィールド)は、今年5月より中古車専門のネット販売事業を開始している。中古車ディーラー300社以上が参画しており、将来的には販売だけでなく、整備や修理予約など自動車周辺ビジネスすべてを扱う総合的なプラットフォームとして運営していく考え。

 同社では以前より、カーパーツの通販サイト「モタガレ」を運営しており、自動車情報を扱うウェブメディアなどを起点に集客を図っている。近年は「モタガレ」のブランド認知が進んだことから、自動車本体のECにも着手。日本全国の中古車ディーラーが出品するマーケットプレイス型のサイト(画像)となっており、9月時点で340社の約3000台を取り扱っている。

 開始した5月は新型コロナウイルスにより緊急事態宣言が発令されていた時期でもあったが、「コロナで車の買い方が大幅に変わっている。(実店舗に現車を)見に行く人も減ったし、行かなくても買えると分かった人が増えてきた」(中山CEO)と説明。ECでの自動車販売に追い風となる要因にもなった。
 高額商品のECということで、消費者の心理的購入ハードルを下げるために、現車の状態は付属パーツや走行距離といった基本データをはじめ、テキストや画像などを使って説明。実際に利用者の大多数が現車確認をせずに決済まで完了できているようだ。

 販促・集客に関してはカーパーツと同様に自社メディアの運用が鍵となっている。メディアサイトは月間で150万UU、多い時は500万PVあり、制作から出演まで自社で行っている自動車関連動画の「ユーチューブチャンネル」については14万人の登録者数がある。情報発信後にECへの流入効果も見られることから、コンテンツの制作強化は引き続き行っていく。現在は動画内で問い合わせURLなどを見せているが、中古車販売サイト内でも直接動画を閲覧できるようにすることも考えている。

 なお、今後については顧客への配送も請け負うような物流の仕組みや返品保証といった付帯サービスも設けていく考え。加えて、購入初心者に向けての買い方診断や、カスタマイズパーツをシミュレーションで見せられるようなツールの導入も計画している。

 同社によると米国ではコロナ以降、中古車ECが大きく伸びているという。日本ではまだまだ発展途上の市場ではあるが、カーパーツ、車両本体も含めて、日本での自動車EC市場構築を目指す考え。「創業理念でもある、車との出会いを最適化する中間地点(ミドルフィールド)となって、人々のカーライフに新たな価値を生み出していきたい」(中山CEO)とした。

https://middlefield.co.jp/

https://motorz-garage.com/

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