大丸松坂屋百貨店 初のショールーミング店開設

 大丸松坂屋百貨店は10月6日、好立地にリアル店舗を持つ百貨店の強みを生かして大丸東京店4階のイベントスペースに初となるD2Cブランドのショールーミングスペース「明日見世(asumise)」を開設する(画像はイメージ)。D2Cブランドとのネットワークを強化することで既存顧客への新たな価値提供に加え、新規客の獲得につなげる。

 「明日見世」では、普段はECチャネルで直接販売するD2Cブランドの商品を手に取って見ることができるほか、商品背景を熟知した百貨店のスタッフ(アンバサダー)を通じて商品の説明を聞いたり、ブランドストーリーを知ることができる。商品は店頭に設置するQRコードを読み込むことで出店ブランドの通販サイトから購入してもらう仕組みで、店頭での商品購入はできない。大丸松坂屋はブランド側から出店料を得る形となる。

 同店ではスタッフが作り手の思いを伝えたり、店頭で得た顧客の声を作り手にフィードバックすることで、出品ブランドの認知度を高めるサポートだけでなく、マーケティングに生かせる情報をつなぐ役割を担う。

 「社会を良くするめぐりと出会う」を初回テーマに、サステナブルや地域貢献、プロダクトのストーリーや美しさ、機能美などの選定ポイントを満たすコスメやライフスタイル雑貨、アパレル、インナーウェアなど19ブランドを誘致した。

 ミレニアル世代やZ世代が関心のあるサステナブルな商品群を提案することで、次世代顧客の獲得を目指す。

 ショールーミングストアはサーキュラーエコノミーに配慮した”出会いの循環”を体現する面積約100平方メートルの売り場を構築。リサイクルできる素材とユーズド家具を組み合わせた什器、装飾物を使用し、使用期間終了後も極力廃棄しないという。

 今回の取り組みは中期経営計画の成長戦略の重点ポイントである「リアル店舗とコンテンツの魅力化」としてのトライアルの位置づけで、「明日見世」の展開と検証を重ねることで勝ち筋を見つけ、将来的には多店舗展開やアライアンスのあり方を模索していく。

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