ニトリホールディングスは昨年10月より、韓国の大手仮想モールの「クーパン」を運営するクーパンと業務提携し、韓国でのネット販売を開始した。現地ではまだ実店舗を展開していないものの、オンラインの販売チャネルを活用することで、より早く、タイムリーに同国の家具・インテリア市場への参入を図っている。
クーパンは日用品、化粧品、家電、家具、ホームファッションアイテム、生鮮食品など、数百万点の商品を取り扱うモールで、独自の配送サービスである「ロケット便」によって数百万点の商品を数時間以内に配達。食料品や雑貨の当日・翌朝配達も行い、約1700万人の顧客を抱えている。
ニトリHDでは昨年10月より、クーパンへの卸売り事業を開始。製造会社がニトリ、販売会社がクーパンという立て付けで、現地でのECを展開している。今年1月12日時点で寝具、クッション、スリッパ、キッチンマットなど計120品目以上を取り扱う。
今年の初夏には韓国のベッドサイズにあわせた、ニトリの接触冷感素材を使用した「Nクール」シリーズの敷パッド、肌布団、枕カバーなどの販売も予定。快適な夏の暮らし提案商品として、制菌加工、消臭、部屋干し臭抑制機能などに加え、肌ざわり、使い心地などで訴求した新開発品を多く取りそろえていく考え。
韓国のEC市場については、コロナ禍の影響もあって、高い成長率が見込めると判断。現地で実店舗は展開していないものの、ECチャネルを活用することでより早くタイムリーに市場参入していく狙いがあった。
なお、同社では実店舗を展開している海外の国・地域などにおいて、自社通販サイトや現地の大手仮想モールを通じてECを展開。これまでに、米国や中国、台湾、マレーシアでECを行っており、今回の韓国EC展開は海外5カ国目となる。