アイスタイルは12月8日、「@cosmeベストコスメアワード2023上半期トレンド予測」を発表し、流行のキーワードとして「ポーチレス」、「美容医療買い」、「シティポップメイク」の3つを挙げた。
同トレンド予測は@cosme(アットコスメ)に投稿されたクチコミや店舗の売上、ユーザーアンケートなどの関連情報をもとに同社が予測したもの。
「ポーチレス」とは、外出時に化粧品などを入れるポーチを使わず、化粧品をそのままバッグに入れて持ち歩くこと。キャッシュレスの浸透に伴いミニ財布やミニバッグが普及したほか、スマホショルダーが22年の新語・流行語大賞にノミネートされるなど、スマホひとつで外出するスタイルが定着したことが美容にも影響しているという。この流れに対応した商品例は、ノエビアグループ常盤薬品工業が展開する「エクセル」のアイシャドウ「グリームオンフィットシャドウ」(全6色、各税込1320円)や、マンダムが展開する「CYQ」の「マスカラでライナー(MASCARA DE LINER)」(全3種、各税込1980円)など。薄型やミニサイズ、スティック型など、バッグの隙間に収まるコンパクトな形状が増加しているとしている。
アットコスメのクチコミでも「ポーチ」というワードの出現率はこの5年で半減。また、22年11月に実施したアットコスメユーザー対象のアンケートでも「化粧ポーチを持ち歩かないことが増えた」、「化粧ポーチが小さくなった」、「化粧品を直接バッグやスマホホルダーに入れたり、ぶら下げたりすることがある」と回答した人の合計が全体の51%を占めた。リップなどをバッグにぶら下げられるように加工した「ぶら下げコスメ」も流行すると予測している。
「美容医療買い」は、コロナ禍を契機に美容医療や美容整形に関する生活者のリテラシーが向上したことから、アットコスメのクチコミでも、ハイフ、ニードル、ダーマペン、ダウンタイムなど美容医療関連のワードの出現率が前年度から軒並み増加。ユーザーアンケートでも約半数が「美容医療に興味がある」と回答したという。商品例としては、”レーザー美容発想”を謳うクオリティファーストの「ダーマレーザースーパー VC100マスク」が@cosmeTOKYOのシートマスクカテゴリーで売上1位を獲得。美容医療のような効果が期待できるコスメへの注目度はさらに高まるとしている。
「シティポップメイク」は、レトロ・リバイバルブ―ムの中で注目される80年代の音楽「シティポップ」の世界観にヒントを得たメイクを指し、同社では23年上半期のトレンドとして提案。カラーの囲み目や韓国アイドルのような束感のあるまつ毛で目元を強調したメイクが特徴。また、アットコスメのクチコミでは「盛れる」「目力」などのワードも上昇(=図)。ここ数年はナチュラルメイクが主流だったが、23年上半期は「盛り」傾向が復活する兆しだと予測している。