楽天 DIY関係者会議が最終回

 楽天グループは7月25日、本社で「DIYサミット」の4回目を開催した。小売り企業やメーカー、ベンダーなど、ホームセンター(DIY)業界の関連企業や有識者、楽天の3者で、ECを中心としたテーマを議論するというもので、昨年10月から計4回開催。今回が最終回となる。

 これまでの会合では、海外DIY市場の事例紹介や、リテールDXの最新トレンド紹介、他業種のオムニチャネル取り組み事例紹介などを行ってきた。これらを踏まえ、第2回では国内DIY市場を引き上げるための課題として「DX化」「オムニチャネル化」「人材育成」が出てきたという。第3回では、これら3つの課題解決のための施策案を議論。「古民家改修プロジェクトなど、DIY需要を喚起するためのイベント開催」、「インテリアコーディネートサービスのような家づくりのサポートサービス、工具のサブスクなど、顧客利便性の向上」、「物流インフラの整備」、「店頭のサイネージ活用やタブレットを用いた店頭接客など、OMOを活用したDX推進」、「商品マスターの整備や非営利のDIY新団体立ち上げなど、DXを推進するための業界統一したインフラ整備」といった案が出たという。

 4回目は、今後のホームセンター・DIY市場において、課題解決のために進めていくべき施策案に優先順位をつけて、今後の道筋を立てることを目的とした。まずグローバル・ホーム・インプルーブメント・ネットワークアジア事務所代表の後藤章夫氏が講演。グループディスカッションや全体ディスカッションも行われた。

 後藤氏は「日本のホームセンター市場のパイを増やすためには、オムニチャネル化を進めるしかない」と断言。日本ではEC比率がなかなか高まらないホームセンターが多い中で「リアル・ECの区別をつけず、ワンカンパニーで取り組む必要がある。アメリカのホーム・デポも全社で取り組むことでEC化率を伸ばした」とし、「『24時間365日、顧客が好きなときにいつでも買えるようにする』『顧客が望むときに素早く配送する』『顧客が望む全ての選択肢を示す』『返品を簡単かつシンプルにする』『顧客が好む方法でコミュニケーションする』など、顧客中心主義の具体的なサービスを提供するためには、マーチャンダイジング、マーケティング、サプライチェーン、店舗運営に関わる全てのシステムを統合する必要がある」などと提案した。

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