JALUX 仮想モール事業が拡大

 JALUXでは、運営する仮想モールの「JALMall」(=画像)について、メルマガ会員や、JALグループ以外からの出店者数などが当初の想定を超えるペースで推移している。マイルを通じた新たな施策も始まっており、今後はより多くの集客が図れるような仕組み作りも強化していくという。

 同モールの運営に当たっては、全体の企画と運用、出店者の開拓などは同社が行い、JAL担当部門とは販促施策、広告出稿、データ分析領域で協働体制を敷いている。

 昨年5月に開設してから、これまで運営していた自社通販サイトの旧「JALショッピング」は8月末に閉鎖。9月より同モール内に出店する形で完全統合している。主に約3000万人を有する「JALマイレージバンク(JMB)会員」に向けて、JAL関連グッズをはじめ、外部出店者の商品を総合的に扱うような内容で展開している。

 旧サイトでは一定数のJMB会員の囲い込みができていたが、全体の母数を考えるとまだまだ取り込める余地があることから、同モール開設以降、様々な集客施策を打ち出している。

 これまでに実施しているものでは、同モールのメルマガ登録に対するマイル付与をはじめ、上位のJMB会員やJALカード利用者への割引特典などがある。

 実際に同メルマガの会員登録については、今年度内で15万人を目指していたが、11月時点ですでに14万人に到達するなど想定以上のスピードで拡大させることができた。

 また、JALグループ内の媒体への露出も実施。JALの機内誌をはじめ、11月からは国内線の座席シート前の個人画面で5%割引となるクーポンのオファー情報などを発信しており、集客へとつなげているようだ。

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新規出店者には露出面で支援も

 現在のモールでの売れ筋商品としては、お節や「JALカレンダー」、オリジナルキャリーケースなどJAL関連の商品があり、カテゴリーで見ると食品類が好調となっている。

 モール開設当初はグループ内外合わせて29の出店者数でスタートしたが、11月時点では43店舗まで拡大。年度内の出店者数は当初計画比で170%となる見込みだという。

 これまで、同社への卸などで付き合いのあった会社などの場合、同モールを通じて消費者への直接販売ができることから、扱える商品や利幅の拡大につながり、それが出店メリットとなるようだ。加えて、同モールでの平均購買単価が1万1000円前後と比較的高額であることからも、優良顧客が集まりやすい売り場として期待されているという。

 出店企業としてはPB商材を展開するブランドやファッション系ブランドに加え、今後は大型店舗も誘致していく考え。

 新規出店者へのフォローとしては、出店直後にモール内に設けた「NEWショップ」コーナーで露出する機会を提供。通常は購入金額100円当たり1マイルを進呈しているが、オープン企画として2週間ほどは新規出店者に限り2倍となる内容で実施している。

 今後の施策としては、モール全体のセール企画をはじめ、マイルが貯まりやすいという文脈での販促機会を強化。毎月25日を「JAL Mall感謝デー」として全店でマイルが2倍貯まる企画を試験的に開始したが、初回実施時には大きな集客効果があったことから、今後は定例化していくことも視野に入れる。

 なお、旧サイトから同モールへの移行において、顧客自身が手続きをする場面も必要なことから、その作業に時間を要していたものの、現状、アクティブユーザーに関してはおおむねそれらの作業が完了する見通しとなっている。

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