サイフク 自社ブランドが大ヒット

 通販サイト「サイフク公式オンラインショップ mino・226」を運営するニット専門メーカーのサイフクは、自社ブランドでヒット商品を生み、好調に事業を拡大しているようだ。

 取り扱いブランドは、ポンチョブランド「mino(みの)」と、ニットで色々包む「226(つつむ)」。それぞれ別々の通販サイトを運営していたが2020年10月に統合。ファッションから小物まで商品ラインアップを拡充したことで、合わせ買いのニーズも増加したようだ。

 同社はニットの街として知られる新潟県五泉市で1963年に創業。社内での生産比率を90%以上まで高めた一貫体制により、クオリティの高い生産を可能にしているという。

 ブランドマネージャーの斉藤佳奈子氏は、「もともと製造業としてアパレル企業からのOEM受注を中心に運営してきたが、新たな収益源としてブランドを立ち上げて直販に挑戦することにした。立ち上げから約2年は、中川政七商店の経営コンサルなどでブランドづくりや流通、小売りの基本を学ぶところからスタートした」とし、雪国の防寒具である「蓑」に着想したポンチョブランド「mino」を立ち上げて大ヒット。初年度から目標のブランド売上5千万円を達成した。23年5月期の通販サイトの売上高は1億円を突破。会員数も伸長し、2021年からの伸び率は約4・1倍。リピート率は約20%(2022年)と、ロイヤルカスタマー化にも成功しているようだ。

 ブランドの運営体制は少数精鋭の5名程。通販サイトでは、トップページに特集を配置して各種キャンペーンを訴求(=画像、11月20日時点)。また、ニットの素材感を伝えるため商品撮影に特に注力し、生地のディテールやサイズ感を複数写真で訴求するほか、動画で着用感を表現。また、糸や編み方のこだわり、手入れ方法などの詳細情報も掲載し、オウンドメディアとしても機能している。

 「当初は知人にモデルを依頼していたが、今はプロのモデルを起用している。服の”魅せ方”などが(素人とは)違うと感じる」(斉藤氏)など、常に通販サイトをブラッシュアップしてきたことが、ファン獲得にもつながっているようだ。

 なお、同社はGMOペパボが主催する「カラーミーショップ大賞2023」にて優秀賞を受賞した。講評として「ショップデザインが丁寧に作り込まれ、今年度受賞ショップの中でも屈指の売上成長を達成した」点などが高く評価され、上位10ショップのうち総合得点で第2位を獲得した。

 「今後はニットの産地ならではの魅力を発信して、五泉ニットのブランド力をより高めていきたい」とし、カラーミーショップの海外販売サービスの利用も開始するなど、販路拡大を進めている。

 現在、通販サイトでは「2023クリスマスキャンペーン」を実施中。ヒット商品「見せるハラマキ ウール」と「手首ウォーマー」のセット商品(税込8580円)などを送料無料・ボックスラッピング付で提供する。12月18日までの注文で12月24日に配送する。サイフク 自社ブランドが大ヒット

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