ニトリホールディングス ライブコマースの視聴拡大

 ニトリホールディングスでは「国内ニトリ事業」において、ライブコマース企画の拡充を図っているほか、AIを活用した通販サイトの効率運営なども試験的に開始した。EC分野でのテコ入れが進んでいる。

 同社では、自社通販サイトの「ニトリネット」内でライブコマースの「ニトリLive」を配信。視聴者からの質問やコメントなどを受け付けるほか、商品販売も行っている。

 昨年12月15日には、2022年に資本業務提携したエディオンと共同開発した商品をニトリ全店舗で発売している。それに伴ってライブコマースにおいても、12月21日には両社の商品担当者が出演した特別コラボ動画を配信し、「温度調整式電気ケトル」や「電気ドリップケトル」、「スチームオーブントースター」といった調理家電を紹介した。

 また、国内のキャンプフェスである「GO OUT JAMBOREE 2023」にも初出展して、今季のアウトドア用品について、初めて屋外イベント会場からの生配信も行った。さらには、収納やコーディネートを学べる講座として「みんなで学ぼう!#ニトコーデ」も定期的に開催している。

 ライブのショート動画などはニトリネットの商品ページにもポップアップ表示しており、アーカイブでも見られるようになっている。今期の第3四半期までの9カ月間の累計視聴者数は349万人を突破した。

AIで商品掲載作業効率化

 また、12月からは、ニトリネットにおいてAI技術を活用したSaaSのクラウド製品マスタ「Lazuli PDP」も試験導入している。

 もともと、同サイトでは商品掲載数をより増やしていく方針から、商品掲載業務の生産性を高めることが課題となっていた。

 同ツールはオンライン上で公開されている商品情報を自動で取得し、適切なフォーマットに整えた上で通販サイトに反映することが可能となる。これまでニトリのEC担当者が仕入先の各メーカーに問い合わせて商品情報を取得していたが、今回の導入により同作業を自動化し、作業負担を大幅に軽減することができるとしている。

 そのほか、EC関連機能を有している公式アプリについても、計画通りの運用が進んでいる。昨年12月末時点でのダウンロード数については、期首から223万件増の1825万件となり、今年度の目標達成数まで、あと75万件としている。

 加えて、傘下の「島忠・ホームズアプリ」についても100万ダウンロードを達成。アプリ会員限定のポイントバックや、該当商品の購入による島忠・ニトリの共通ポイントプレゼント企画などが奏功したと見られる。ニトリホールディングス ライブコマースの視聴拡大

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