「楽天ラクマ」、BtoCの優秀事業者を表彰―古着のベクトルなどが受賞

 楽天グループは2月5日、フリマアプリ「楽天ラクマ」において、リユース事業者などが出店する「ラクマ公式ショップ」の優秀店舗を表彰する「ラクマショップ・オブ・ザ・イヤー(SOY)2023」の授賞式を都内で開催した。SOYは今回が2回目で、授賞式を開催するのは初となる。今回は古着販売のベクトルや、中古ブランド品を扱う「ブランディア」のデファクトスタンダードなどが受賞している。

日曜日のキャンペーンを始めた
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7部門で事業者を表彰

 ラクマSOYは、部門ごとに2023年の売り上げ、取引件数、ユーザーの評価、成長率などから選ばれた店舗を表彰するもの。今年は17店舗が表彰された。ジャンル賞はバッグ・腕時計・アクセサリー・アパレル・エンタメ・ホビーの5部門で3店舗ずつ表彰された。また、サービス賞として、使い込まれた商品の取引比率が高くリユースを促進した店舗を表彰する「グリーン部門」と、越境取引で実績を出した店舗を表彰する「グローバル部門」でそれぞれ3店舗が表彰された。

 授賞式では、ラクマの事業戦略発表もあった。ラクマ事業部の長谷川健一朗ジェネラルマネージャーは、今年重点的に取り組むこととして「顧客にとって安心・安全なプラットフォームを提供すること、楽天経済圏利用者が買いやすいサービスにすること」の2点を挙げた。前者としては、1月29日からコメ兵と共同で、バッグ、衣類、アクセサリー、時計などの商品を対象に、プロの鑑定士に無料で鑑定を依頼できるサービスの本格展開を開始。C2Cを活性化するためのサービスではあるが、「プラットフォーム全体を活性化することで、事業者の皆さんにも貢献できるのではないか」(長谷川氏)。

 後者に関しては、昨年より楽天市場の「スーパーセール」や「お買い物マラソン」といった大型セールにおいて、ラクマでの購入を「買い回り」としてカウントするようにした。これにより、ラクマで買うとセールで付与されるポイントが増えることになる。「楽天市場を使っているユーザーにおいてラクマの認知度が増している」(同)ことから、施策をさらに推進。楽天市場以外の楽天グループのサービスとも連携していきたい考えだ。

 ラクマ公式ショップの流通額は好調に推移しており、10~12月の流通額は1~3月の約1・5倍に。特にラグジュアリー関連商品が伸びており、10月から配布を始めたラグジュアリーに特化したクーポンも貢献しているようだ。ラクマ事業部BtoC&AD事業課の木下春菜シニアマネージャーは本紙取材に対し、「23年12月に過去最高となるギネス月商を記録した。試験運用開始から約3年間の積み上げに加え、12月から新しく始めた施策がうまくはまった。また、
『安心・安全』をPRできるようなUX調整をしたほか、一般出品者向けにはコメ兵と組んだ『鑑定サービス』も始めた。そういった活動が奏功し、ブランド品を事業者から購入する層と、一般出品者からも抵抗なく購入する層、双方が活性化された。それに加え、越境取引における購入代行事業者経由の流通も毎月伸びていった」と好調の理由を述べた。

 その他、SOYでは2つ以上在庫の出品・在庫管理機能「ラクマアドバンス管理画面」や、日別・月間推移の実績データの提供開始が告知されたほか、一般ユーザーと同様に商品コメント欄を開放できるようにすることなどが発表された。

 アパレル部門で2年連続1位だったベクトルグロースハック本部の大熊友太統括部長は本紙取材に「他社よりも商品をたくさん扱っている点が好調の理由ではないか。今後は買い物かご機能を追加してほしい」とコメントした。

ベクトルはアパレル部門で2年連続1位だった
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