全日本空輸（＝ＡＮＡ）は４月１日より、ＥＣ自動出荷システムを手がけるロジレス（同品川区）と連携して、航空便を活用した通販商品の翌日配送サービスを提供していく。
ロジレスの自動出荷システムは、受注管理と倉庫管理が一体型になっているもので、通販企業などに導入されている。
両社によると、従来は通販事業者の担当者による受注処理を経た後に出荷指示が倉庫に送られていたため、倉庫にデータが届くまでに時間がかかっていた。加えて、出荷のタイミングで配送手段を選別する必要があり、航空便を活用しようとしても、最も早いタイミングであっても翌日早朝便への搭載になってしまっていたという。
今回、両社が連携することで、受注や倉庫における発送作業、最終的にはＡＮＡの飛行機の貨物空きスペース活用がシステムで一括管理され、輸送までのプロセスが簡素化されることにより、航空便搭載までのリードタイムが最大で４時間短縮されるという。結果的に、ＡＮＡでは日中の国内線定期便の出発の間際まで荷物を受け付けることができるようになり、日中の飛行機の貨物空きスペースを提供することが可能になった。
まずは４月より「ＡＮＡ羽田発岡山行き定期便」を活用した輸送について、一部の通販企業、倉庫事業者を対象にサービスを開始。その後、今秋を目途に全事業者に対象を拡大することを予定している。
また、東京から岡山への航空便だけでなく活用範囲を拡大し、日本全国への翌日配送を目指していく。