キャンディなどの菓子を製造販売するカンロの今下期(6~12月)は顧客起点の取り組みを進める。EC限定商品の投入をすすめ、世界観に没入できる施策を実施する。ファンをターゲットにしたコミュニティサイトの運営を本格化し、顧客の意見を商品やサービスに生かす。
EC限定商品は、一般流通で展開するグミ「空想果実グミ」の関連グッズ。商品をセットにし、世界観を体験できるようにする。
「空想果実グミ」は昨年9月に発売し、今年4月に第2弾商品を発売。空想の果実をグミにし、見た目や味を想像する楽しみを表現した。SNS「X」やホームページで情報発信し、世界観を共有してきた。
オンラインショップで展開する「アメージングカンロ」の品ぞろえを拡充する。キャンディの「アメージングンな体験」をコンセプトとしたアイテムを通じ顧客の体験価値を高める。8月27日にEC限定商品の「シークラゲグミ」の第2弾商品を発売。また、今冬にEC限定の新商品を発売する計画。
コミュニティサイト「Kanro POCKeT×(カンロポケットクロス)」を来年1月に本格化する。東京・原宿の直営店に併設した「カンロポケット クロス ラボ」と合わせて、デジタルとリアルを融合して顧客とのつながりを強めていく。
コミュニティサイトはコアファン層からファン層をターゲットにし、アンケートやイベントを通じて顧客の意見を吸い上げる。収集した顧客の意見をもとに商品やサービスに生かしていく。コミュニティサイトでは「商品開発の裏側を知りたい商品」や、「人気商品『グミッツェル』で欲しいグッズ」といった質問項目を設けた。
なお、従来から運営する「カンロポケット」は購入情報や属性といった定量データを収集。「カンロポケットクロス」と連携することで、幅広いファン層と適切につながることでLTVを向上する。
なお、今中間期(1~6月)はECサイトや直営店で取り扱う「グミッツェル」が前年同期比36・0%と好調だった。ポップアップストアや、東京・原宿に2カ所目の直営店を開設したことで認知度が向上。キャンディの価値向上に貢献し、企業ブランドへ寄与した。