日本生協連、アニメ動画で認知度向上へ 将来的な顧客層との接点を拡大

 日本生活協同組合連合会は、1人暮らしやDINKS(共働き2人世帯)など若年層との接点を拡大する。2月に、アニメーション動画を活用して宅配の認知度を高める。新規顧客の獲得が前年を下回っており、若年層を将来的な新規顧客層と位置付け、早期に接点を拡大することで顧客基盤の強化につなげる。

 アニメーション動画は人気のコンテンツ制作会社を起用してインパクトのあるものを制作する。「コープの宅配」をテーマに、生協への理解を深める内容となる。

 全国生協のSNSを活用して、全体で若年層における認知度を向上する。全国生協のSNSアカウント数は約400アカウントで、合計フォロワー数は約80万人。「デジタルの力を活用し、くちこみで広げる」(日本生協連)考えだ。

 宅配紹介サイトを開設し、動画視聴者を誘導する。お試し購入、資料請求、加入などの一連のアクションを集約し、サイト訪問者の興味関心にあわせて生協との接点を持てるようにする。

 宅配紹介サイトではワンコインで人気商品3商品を購入できるお試しサイト「TRY CO・OP(トライコープ)」と、全国生協を検索し宅配の資料請求ができる「全国生協加入促進ポータルサイト」のリンクを設置する。イラストを用いて一人暮らしやDINKSにとってのメリットを訴求していく。「トライコープ」では動画とコラボしたお試しセットも用意し、購入のきっかけとしたい考え。

 若年層との接点拡大は23年度から推進してきた。これまで女性向けウェブメディアとのタイアップや、インフルエンサーとのコラボ動画などを活用し1人暮らしやDINKSにとっての生協の利便性を訴求してきた。

 昨年10月時点の「トライコープ」の訪問者数は51万人で、購入者数は4350人となり当初目標の3倍で推移した。タッチポイントが適切で、オンライン決済などの手続きの手軽さが購入のハードルを下げたと分析。「子育て層の開拓はイベントや戸別訪問をベースに進めてきた。若年層との接点拡大は、これからの生協のファン育成につながる。やり続ける必要がある」(同)とした。

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