【News】再春館、香港で通販開始へ

再春館製薬所のHP

再春館製薬所は今年10月から香港で通販事業に乗り出す。同社が海外で事業を展開するのは初めて。香港ではまだ知名度がなく、通販も浸透していないため、カウンセリングサロンでコミュニケーションを図りながら展開するスタイルを取る。2014年3月期に海外売上高3億円を目指す。

再春館製薬所は、香港のコーズウェイベイ地区に現地法人「再春館有限公司」を設立。香港では、まだ基幹ブランド「ドモホルンリンクル」の知名度がなく、通販に馴染みのない土地柄でもあるため、カウンセリングサロンを開設し、現地採用の社員6人を雇用。カウンセリングでコミュニケーションを図りながら知名度の向上を図る。

ただ、サロンはあくまでカウンセリングを行う場として店頭販売は行わない。「顧客に最適なサービスを提供することを目的としており、今後、顧客から望まれる声があれば展開の可能性は十分ある」(同社)としているものの、「無料サンプル」の注文、商品の購入は熊本にある本社コールセンターで対応する。本社には電話対応のため、広東語を話す香港出身の社員7人を新たに雇用した。

カバーエリアは、広東語を話せるスタッフを雇用していることもあり、香港だけでなく広東省まで含まれてくる可能性がある。同エリアへの配送はEMSで対応する考え。10月以降、香港のテレビや雑誌、新聞、インターネットを中心に広告を展開していく。

商品価格は為替レートの平均値を基に変換したのみで、国内と同額。送料は同社が負担する。「無料サンプル」は50香港ドルの送料が顧客負担となるが、配送料はボランティアへの寄付などに活かしていく。

顧客データベースは、国内の顧客とは別に管理。KPI指標や顧客セグメントについても「カウンセリングサロンを設置するなど、日本と少し違うモデルとなるため、相違がある可能性がある」(同社)としている。

国内の化粧品通販企業による中国市場参入が相次ぐ中、再春館製薬所が、まず香港を展開エリアに選択したのは、今後、中国やインドなどを中心に東アジア圏が一つの市場として機能する時代がくると予想される中、情報発信基地として香港の果たす役割が大きいと考えたため。これまで海外在住の日本人や過去に日本で居住経験のある外国人からの受注例もあり、年100件以上を発送していたという。
同社によると、香港市場はまだ通販が浸透しておらず、アマゾンやアパレル分野でネット販売が利用されるに留まり、電話やネット販売の成功モデルはみられないという。化粧品も量販店を主販路としたディスカウント品が主流だが、利便性の高い通販の利用は今後増えると見込んでいる。

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