ジェネレーションパスは10月末をめどに、中国でライブコマース関連事業を行う子会社を設立する。中国の連結子会社である新綻紡社が全額出資するもので、 AIを活用した動画生成やマーケティング分析、効率的な広告運用などを行っていく。
同社によると中国政府では「内需拡大戦略計画綱要」を策定しており、2035年までを視野に国民消費の活性化と高品質な国内ブランド育成を国家戦略として推進。加えて、「国内大循環を主体とし、国内外双方向循環を相互促進する新発展格局」の実現を掲げ、消費市場の拡大を加速している。中国のライブコマース市場については年率20%超の成長が続いており、今年は約5兆元規模に達すると予測している。
そのため、同社グループではこの政策動向を中期成長戦略に取り込み、 AIとライブコマースを軸に中国内需市場における自社ブランドの認知拡大と販売網構築を目的に、新会社を設立することを決定。「TikTok」などの主要プラットフォームを活用して、即時性と拡散力に優れた販売手法で認知度向上を図る施策を展開していく。
具体的には生成 AIや分析 AIを導入して、ライブ配信動画やプロモーション映像の自動生成、消費者データに基づくマーケティング分析、広告運用の最適化を実施。これにより、短期間でのブランド認知拡大と販促効率の向上を目指す。
また、同社グループが特許を取得した環境配慮型素材を用いたオリジナル商品を投入し、ESG対応を重視する中国の消費者層に訴求。加えて、同社グループで取り扱う222万点超の商品の共有を通じた相互シナジーの仕組みを構築。そのほか、中国国内の規制や為替変動といった外部要因による影響も注視しながら、現地専門家との連携を強化するなど、適切なリスク管理を行うとした。
なお、同事業については26年10月期第1四半期より連結決算への取り込みを予定しており、新会社設立に関する費用については今期業績への影響は軽微と見ている。