近鉄百貨店は11月2日、ネット販売強化の一環として、通販サイトをリニューアルした。百貨店通販サイトとしては初めて、購入時に使用できる「ネットショップポイント」を導入するなど、新しい試みも始めた。
サイト刷新に伴い、同社は商品代金100円ごとに1ポイント(1円に相当)のネットショップポイントを付与し、リピーター獲得につなげる。近鉄グループが発行する「KIPSカード」で決済すれば、店頭での買い物と同様にKIPSポイントが貯まり、グループ各社で利用できるほか、ネットショップポイントにも交換もできる。
コンテンツ面では、百貨店の強みでもあるギフトに特化したゾーンを新設。結婚のお祝いや出産の内祝いなど、シーンに合わせたフォーマルギフトを提案する。
また、百貨店サイト以外では広くとり入れられている商品レビューを導入。購入者の使用感などを掲載することで、商品選びの参考にしてもらう取り組みも始めた。
同社ではここ最近、ネット強化に向けて利便性の改善やタッチポイントの整備に着手している。3月には通販サイトにテキスト解析技術を取り込んだ検索システムを導入し、具体的な商品情報がなくても「なめらか」など感覚的なキーワードで検索できるようにした。
タッチポイントについてはフェイスブックページを開設するなど、幅広い消費者に向けた情報発信を始めており、今回のサイト刷新による効果も含めてネット売り上げを2011年2月期の約4億5000万円から今期は6億円を計画する。