ネット販売支援のコマースリンクは企業が運営する「LINE@」アカウントのユーザーを通販サイトに送客するサービスを提供している。LINE@アカウントのメニュー画面に人気ランキングや新着アイテムなどの項目を設置。bot(ボット)がユーザーに商品画像を提示し、通販サイトへ遷移させるという仕組み。企業側は手間をかけずにコストを抑えて「LINE」での顧客対応の自動化を実現できるという。
同サービスは7月4日からアパレル大手のアーバンリサーチが運用するLINE@アカウントに導入している。アーバンリサーチの事例では、メニュー画面に「ブランドからさがす」や「コーディネートをみる」「新着アイテムをみる」などの項目を設けた。
ユーザーは項目を選び、ボットが自動的に提示する商品画像の中から気に入ったものがあれば「アイテム詳細をみる」を押すと、通販サイトの商品詳細ページに遷移する。また、「性別選択」というボタンを設置しており、自身の性別に合わせた商品を絞り込むこともできる。
コマースリンクのサービスでは、企業の通販サイトから自動的に商品情報などを取得し、「LINE」に反映する。基本的に1日1回の頻度で情報を自動で更新するため、企業側は運用の手間がかからない。メニュー画面に設置する項目も、予約アイテムの表示やセール商品の表示なども対応が可能で、ユーザーの位置情報を踏まえて近くの店舗を表示するといった機能を実装することもできるようだ。
コマースリンクでは「LINE@はAPIを公開しているため、ボット活用に有利な条件が整っている」(システム部部長代理小松勇貴氏)と指摘する。そうした点を踏まえ、企業がユーザーにメッセージを送るプッシュ通知ではなく、「ユーザーからのアクションを促してみるという考えから始めた」(同)。
同サービスの利用料は初期費用が30万円からで、月額費用が10万円から。申し込みから1カ月程度で導入できるという。