ナッシュ 全商品を見直しへ

 ナッシュは6月までに、全商品の味や内容量を見直し、提供するメニュー数を増やす。多様化・複雑化する食の嗜好性や食事シーンを踏まえて商品開発を行う。商品の味やボリューム感、選ぶ楽しさ、安全性といった質の向上を図ることで顧客満足度の向上を目指す。

 モニター制度を導入し、主力の冷凍弁当の味を刷新する。4月9日に、会員限定のオンラインコミュニティページ「みんなの声」を開設した。相互で意見を出しながら商品改善を目指すプラットフォームと位置付ける。

 企業側からテーマとなる「お題」を示して、会員から意見を募集する。集まった意見を結果として公開し、ナッシュにおける改善の方針を示す。具体的な商品改善の結果についてもページ上で報告し、双方向のコミュニケーションを実現する。

 商品開発と商品企画の各組織の役割を再定義した。商品開発に所属するシェフを強みとし、商品企画では強みを生かした商品コンセプトの策定を行う。

 商品の内容量を平均230グラムに増量し、将来的には250グラムまで高める。2023年の平均内容量は209グラムだった。増量の内容は商品ごとに検討し、主菜と副菜のバランスを踏まえて決定する。

 独自に設ける商品の栄養価基準については糖質30グラム、塩分2・5グラムを増量後も維持する。レモンなど風味のある食材を活用するなどし、物足りなさを感じない味付けを提案する。増量後も価格は変更しない考え。

 品ぞろえは常時100種類以上をラインアップし、従来の60種類以上から増やす。主力の冷凍弁当に加え、パンやスイーツなどを展開する。商品の構成比は顧客の販売データや需要予測を踏まえて変動し、ニーズに合わせて最適化する。

 安全性への取り組みも推進する。HACCPの導入だけでなく、自社システムによってすべての生産工程で内容量計測とQRコードによるトレーサビリティを実施。原材料は当日仕入れて使い切ることで、在庫を持たずに新鮮な原材料を使う工夫を行っている。

 ターゲットは手軽で健康的な食事へのニーズを持つ層。昨今、共働き世帯の増加や家庭内の個別の食事需要が高まっているほか、物価高の影響で食費への意識が高いという。

 今年2月に累計販売数は8000万食を突破した。アクティブ顧客が増加しており、顧客ニーズが多様化しているという。商品の質の向上を図ることで、顧客1人ひとりのニーズに対応する。

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