クラダシが災害備蓄の定期購入を開始、「デイリーストック」を提案

 「個人が災害に備えることが大事になっている。日々の生活の中で消費し、その都度買い足していく『デイリーストック』を提案したい」。クラダシの關藤竜也会長は、災害備蓄用の定期購入サービス開始の狙いについてこう話す。

 定期購入サービス「『備えてKuradashi』デイリーストック定期便」を1月22日から開始した。缶詰やジュース、即席スープなど日常の食事に使用できる常温食品を、7~8商品ずつ届ける。約3日分で、1人用は合計20食分を、2人分は合計40食分をセットする。

 購入頻度は2カ月ごと。届ける商品は賞味期限が3カ月以上のものを選ぶ。1900社と提携し、賞味期限が短くなってしまったことなどを理由に梱店に納品できずに在庫となっていた商品を仕入る調達力を生かし、幅広いラインアップの中から最適な商品を組み合わせて提案する。

 災害備蓄だけでなく、日々の生活の中で消費し多めに買い足す「デイリーストック」を啓蒙し需要を喚起する。

 体調不良や台風などの天候悪化で外出ができない場合に活用してもらい、常温保存の食品について日常生活における消費と買い足しを促していく。

 サービス開発では日常生活における災害備蓄を推進する活動を行うデイリーストックアクション(DSA)の協力を得た。今後、DSAやパートナー企業などと連携して、日常的な備蓄の重要性を啓蒙し販売量の拡大につなげる。

 1月21日に、新サービス発表会を開催。關藤会長は、今年は阪神淡路大震災から30年を迎えることに触れ、「阪神淡路大震災では支援物資として食料を神戸に届け、災害救助にあたった。たが1人では助けられないことも知った」と振り返る。流通の中で生じるフードロスだけでなく、家庭における災害備蓄品の賞味期限切れによるフードロス削減の課題にも取り組んでいく。

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