クラダシは2月15日、バレンタイン商戦におけるフードロス削減を目的としたポップアップストアを東京・八重洲など2カ所で開設した。バレンタイン後に販売できなくなった限定パッケージ商品などを販売する。通販サイトでも特設ページを開設した。今回は4回目で、前年は3万個以上を販売した。
出店したのは「バレンタインショップ 0215」で、2月25日まで開催。東京・八重洲「東京ミッドタウン」の地下1階に開設した。同施設での出店は2回目。
販売期間の過ぎたバレンタイン商品を定価の割引価格で販売する。取り扱い企業数は約10社で前年並みという。開催期間中にアイテムを追加する予定もあるという。
東京ミッドタウン八重洲に出店する飲食店5店舗と連携して、特別メニューの提供も実施する。不二製油が協賛し、環境に配慮したチョコレート「ヘルシーカカオ ケール」と「ヘルシーカカオ ハイカカオ」を使用したメニューをそれぞれ提供する。
昨年の販売数は3万2000個で、前の年の3倍以上となる。ポップアップストアを目的に来館する人もおり、施設の来館促進に寄与したという。「今年は2日目までにリピーターの来店もあり、集客に手ごたえを感じている」(同社)とした。
同時に横浜・青葉台でもポップアップストアを開設した。バレンタイン商品だけでなく、賞味期限が切迫した食品や季節商品、パッケージに破損があるものを販売する。開催期間は2月22日まで。
期間中2日間にわたって、小学生向けのワークショップも実施。チョコレートの製造工程やカカオ産地の課題を紹介し、「カカオハスク」を活用したチャーム作りを行う。協力は明治で、fabulaと連携して主催した。
バレンタイン商戦はチョコレートの需要が2月12日前後にピークを迎え、14日を過ぎると急激に低下するという。限定パッケージ商品はイベント以降の販売が難しく、メーカーが需要予測の精度を高めても売り切ることができないという。
また今年のバレンタイン商戦はカカオが高騰。メーカー側も滞留在庫を解消したいニーズが高まっているもよう。フードロス解消で訴求し、バレンタイン商戦後の販売機会を用意した。