青山商事が「シス」の期間限定店舗開設

 青山商事は4月21日、複数のブランドからなる「SUITSQUARE(スーツスクエア)」事業において、若年女性をターゲットに立ち上げた新ブランドの「CIS.(シス)」のポップアップストアを都内の商業施設「ルミネ新宿 ルミネ2」に開設した。

 シスは、「Ameri(アメリ)」などを手掛ける黒石奈央子氏がディレクターを務め、 2024年秋冬よりスーツスクエアで展開を開始したもの。スーツスクエアとしては初のポップアップストアとなる。

 多様化が進むビジネスウェア市場において、新たなデザイン性で訴求したジャケットやシャツ、ワンピース、ズボンなどを展開。ウェーブ(波)をモチーフにしたデザインのほか、建物や美術館のイメージから着想を得た内容となっており、平面ではなく立体感を持ったデザインが特徴となる。

 昨年発売した秋冬商品では20~30代を中心に一部商品が完売するなど、想定以上の反響があった。中でもシス全体の売り上げに対して約6割がECとなり、そのECでの購入者の約9割が新規の会員入会だったという。今回は、スーツスクエアでは接点を持っていなかったような若年層や訪日外国人客といった新しい層を開拓するため期間限定店を開設。ルミネ内のアメリ店舗の目の前の場所となるため、双方での送客効果があると見ている。

 なお、ECでの購入が多い理由としては、元々、アメリがネット発のブランドとして、インスタグラムなどSNSを中心にファンを数十万人規模で持っていたことから、ECでの購入と親和性が高かったと分析している。それを受けて、シスに関しても、定期的にインスタライブを実施して、新商品の発売数日前には情報配信し、ECにも誘導。加えて、「ユーチューブ」なども通じて、店舗スタッフによる身長ごとのリアルなスタイリングを動画で紹介することも行っている。

 そのほか、海外への販売も積極的に行う考えで、秋冬商品については中国のSNSである「小紅書(RED)」を使ってライブコマースの越境ECを一部商品で実施。一定の反響があったようで、今春夏商品についても、6月までをめどに現地のインフルエンサーを起用して、中国向けにライブコマースで販売することを計画している。

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