体験レポート:第11回カルビーの「ボディグラノーラ」

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自分の腸内環境に合わせたグラノーラが届く

本誌記者が注目のサービスを体験!
EC企業が提供するさまざまなサービスを本誌記者が体験し、いちユーザー視点でサービスの使いやすさや改善点をチェックする。

 カルビーが提供する、腸内フローラ検査とグラノーラのサブスクサービス「BodyGranola(ボディグラノーラ)」を体験した。

 まずはボディグラノーラのウェブサイトから腸内フローラ検査キットを注文。キットが届いたら採便してポストに投函すると、4週間ほどで検査結果がマイページに届いた。

 腸内フローラ検査では、ユーザーの腸内に多く生息する細菌の種類を調べる。短鎖脂肪酸を生成する主な6つの腸内細菌のうち、占める割合の多い上位3種類でタイプを判定する。タイプは全部で57パターンあるという。

ベースグラノーラにおすすめのトッピング素材を混ぜ合わせて食べる

 検査の結果、記者の腸内フローラタイプはBRB型だった。BRB型の人は発酵食品を日常的に食べる人が多く、お通じが少なめで、BMIが低めの傾向があるという。主要細菌B「バクテロイデス」R「ルミノコッカス」B「ブラウディア」の頭文字をとってBRB型となる。

 同じBRB型の中でも各細菌の割合には個人差がある。記者はメインプレイヤー6菌の割合が少なく、その他の菌が多いようだ。腸内細菌の多様性は6.69と判定された。日本人の平均値が6.29なので、多様性は比較的高めで良い傾向にあるという。

腸内細菌を解析し 57 種類にタイプ分けする

 主要6菌以外の割合も見てみると、「パラバクテロイデス」は日本人の平均保有値が0.31%であるにもかかわらず、記者の数値は5.29%。「朝食を食べない人に多い傾向がある」との記載があり、まさにその通りだったので驚いた。

 その他にも、運動習慣のある人に多い通称〝アクティブ菌′′、BMIが低い人に多く、高い人に少ない〝やせ菌′′など、珍しい細菌の保有割合まで検査できる。家族や友人と一緒に検査して、検査結果を見比べるだけでも十分に楽しめるはずだ。

主要6菌の保有割合。人によって多い菌や少ない菌は大きく異なる

検査後はグラノーラを注文

 ボディグラノーラは、〝一人一人の腸内フローラは異なるため、摂るべき素材も人それぞれ′′という考えに基づいて、その人に適したグラノーラを提供する。毎日グラノーラを摂取することで、その人の身体の中にいる細菌がより活性化されるという。

 ユーザーは6種類のトッピング素材から3つを選び、ベースとなるグラノーラに混ぜ合わせてオリジナルのグラノーラを作る。記者はボディグラノーラの提案に従い、バクテロイデスが好んで食べる「イヌリン」、ルミノコッカスが好んで食べる「レジスタントスターチ」、ブラウディアが好んで食べる「ハイカカオ」の3種類を選択。注文してから2~3日でグラノーラのセットが届いた。

 ベースグラノーラの袋にトッピング3種類を入れて混ぜ合わせ、1食分50gを牛乳やヨーグルトなどと一緒に食べる。グラノーラは朝食や間食など、個人の好きなタイミングで食べて良いという。グラノーラは〝糖質が高い′′というイメージがあったが、「1日50gの摂取ならばごはん1杯分や食パン1枚分よりも糖質量が低い」(同社)という。

 記者は普段朝食を食べる習慣がないので、小腹が空いた時の間食に食べた。味は市販のグラノーラと比べて遜色なく、〝健康のために′′という考えなしに美味しく食べられる。

 しかし、1日50gという量は、間食にはちょうどいいものの、朝食シーンを想定するとやや少なめ。同時にボディグラノーラを体験した別の記者は、毎日朝食に取り入れて習慣化していたものの、「グラノーラだけではやや物足りない」と話していた。

 おそらく朝食シーンに組み込むのが一番続けやすいのだろうが、間食として取り入れていた記者は「たまに食べる」といった感じで、習慣化するのはやや難しいと感じた。普段朝食を軽く済ませている人や、もともとグラノーラを習慣的に食べている人とは相性がいいだろう。

検査を活かした商品ラインアップの拡充に期待

 個人の腸内フローラは幼少期に形作られ、一度決まった菌の割合は変わることがないと考えられている。「特定の菌の割合が多いから、少ないからといって、良し悪しがあるわけではない」(同)。その人の腸内フローラに適した素材を提供することで、健康な身体づくりに寄与したいというのが、このサービスの目的という。

 1カ月の体験では、身体が軽くなるといった分かりやすい効果は実感できなかった。サービス開始・継続の基準には価格も重要な観点だが、ボディグラノーラは最初の検査キットが税込1万6500円、グラノーラの定期購入が1カ月同3780円とややお高め。自分の腸内環境、相性の良い食材が分かるという点で、検査は一種の経験として有意義に感じたが、「グラノーラを定期的に購入したい」とはならなかった。

 ボディグラノーラは昨今取扱商品を拡充し、他社製品も含めた腸内環境にまつわる商品を販売している。「最終的には総合的な食ソリューションを提供するプラットフォームを目指したい」(同)。たとえば、検査結果をもとに、その人に合った食材を含む商品がレコメンドされるような仕組みが搭載されれば、日常の買い物を完結させられるプラットフォームになるかもしれない。さらなる商品ラインアップの拡充が待たれる。

日常に取り入れやすい度:★★★☆☆

 

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