生産者と寄付者のふれあいを創出
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楽天グループが運営するふるさと納税のポータルサイト「楽天ふるさと納税」が9月14~15日に東京ビッグサイトで開催した「楽天超ふるさと納税祭」に行った。
同イベントには全国175の自治体が出展。各地の魅力を紹介したり、ふるさと納税の返礼品を展示し、寄付者が実際に手に取ってみたりできるブースを設置した。
各自治体のブースは、創意工夫の様子が伺えた。山梨県富士吉田市のブースでは、VRでジェットコースターが楽しめる企画を用意。香川県高松市のブースでは、第一三共ヘルスケアの保湿系スキンケア「ライスフォース」を返礼品として紹介。人気の化粧水や美容液、クリームなどがタッチアップできる機会を設けた。
また、グルメ返礼品を試食・試飲できたり、景品が当たるガラポン抽選会を行ったりするブースも多数。北海道根室市では、公式インスタグラムをフォローした人限定で、返礼品「浜ちゃんのいか塩辛」の試食を配布。自治体の認知度向上や寄付額上昇につなげようとする導線づくりがなされていた。
また、一部の自治体では、キッチンカーを設けて、海鮮や肉などの各地域自慢の特産品を実演販売した。記者が食したのは、宮城県岩沼市の「牛タン焼き」と、新潟県上越市の「日本海甘海老ラーメン」。牛タン焼きは歯ごたえがよくジューシーで、ラーメンは甘海老のダシがしっかりと感じられる、満足感のある一品となっていた。上越市のブースでは、100円から地元のワインや日本酒がテイスティングできるコーナーも設けられていた。キッチンカーは長蛇の列をなしており、昼すぎには売り切れとなる自治体が続出するなど、盛況ぶりが感じられた。
ふるさと納税の意義伝える場に
25年10月よりポイント規制が開始されたふるさと納税。ポイント付与禁止の告示を行った総務省は、ふるさと納税を「ふるさとやお世話になった地方団体に感謝し、応援する気持ちを伝えるために行うもの」とし、制度の趣旨に立ち返る目的でポイント規制に踏み切った。
自治体を応援するための制度だと分かっていても、ネットで手続きを行うのは無味乾燥感があり、ついつい「通販」感覚に陥ってしまう消費者も多いのではないか。今回、ブースを見渡すと、試食や展示を通して生産者との会話を楽しむ来場者の姿が数多く見られた。寄付者はイベントを通して、寄付の背後に実際の人々がいることを感じ、地域に親しみを持つことができただろう。寄付者と生産者のコミュニケーションの場を創出し、今改めてふるさと納税の意義を打ち出すという点で、こうしたリアルイベントは最も効果的なのではないかと感じた。
ふるさと納税に親しみを持てる度:★★★★★