ローカル、東証プロマーケットに上場――信頼と知名度高め事業拡大へ

食品のネット販売などを手掛けるローカルは12月15日、東京証券取引所のプロ投資家向け市場「東京プロマーケット」に上場した。知名度や信頼感向上を図る狙い。同日開催の上場セレモニーにはローカルが出店する仮想モール「楽天市場」を運営する楽天グループの三木谷浩史社長も駆けつけ上場を祝った。

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楽天市場の優良店で何度も表彰

 同社は2008年にウェブサイトの制作やシステム開発を手掛ける「コムセンス」として創業。09年から地域の農産品のネット販売を開始し、自社サイトや出店する仮想モール「楽天市場」などで売り上げを拡大。現状、主力の「くまもと風土」など5ブランドで合計28サイトを運営、出店先の1つである楽天市場では「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー(肉・野菜・フルーツジャンル)」に15年から合計8回選出されるなどECの成功企業として知られる。

 17年からは自治体向けに関連する事務作業のほか、返礼品の企画、マーケティング支援などを行うふるさと納税運営代行を開始するなど新規事業にも着手しているほか、20年からは精米工場や食肉加工場、ミネラルウォーター工場など自前の生産工場の開設を始め、商品を仕入れて販売だけでなく、独自商品を自ら製造する取り組みも進めている。

12 月 15 日に実施した上場セレモニーの様子(吉永社長とセレモニーに駆け付けた楽天グループの三木谷浩 史会長兼社長)

リアル店舗や海外進出も

上場の狙いについて吉永安宏社長は創業以来、地域資源を活用して企画・開発、仕入れ、製造、販売、カスタマーサービスを一気通貫で行うという独自のビジネスモデル「食のSPA」を掲げて事業を拡大し、売上高は80億円規模まで成長したことを挙げて「今まさに熊本から全国へ事業を拡大する第2創業期と言えるフェーズに入った」とした上で、上場によって「社会的信用力を向上させることによる取引先や自治体との連携強化や優秀な人材の確保のほか、経営管理体制の強化、知名度・ブランド力のアップなどを図りたい」(吉永社長)との考えを示した。また、今後の展開については全国で製造拠点を設置してそれぞれの地域に応じた特産品の開発・製造の推進を図るほか、リアル店舗の設置や海外展開による販路拡大などを進めていくとしている。

ローカルが運営する通販サイト「くまもと風土」(=画像は楽天店市場店) では熊本県産の様々な商品が並ぶ

 なお、同社の直近の業績(2025年2月期)は売上高が83億200万円。そのうち、ネット販売事業は71億8600万円、ふるさと納税代行事業は8億9300万円。営業利益が2600万円、経常利益は1400万円、当期純利益は1300万円となっている。前期はふるさと納税の制度変更の影響を受けにくい2月に決算期を変更したことに伴う17ケ月決算で前年業績との比較はできないが、前年の同期間との比較でも増収増益のよう。今期は売上高が70億8300万円、営業利益は1億3100万円、経常利益は1億1000万円、当期純利益は7200万円を見込んでいる。

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