動き出した大本命:宝島社、雑誌発のアパレル事業を始動――4ブランドをゾゾタウンで販売

 

 宝島社は3月4日、新規事業として雑誌発のアパレルブランドと、社内公募で始動した2つのオリジナルブランドを立ち上げ、ファッション通販サイト「ゾゾタウン」内の「宝島社STORE」で販売を開始した。雑誌の世界観をそのまま体現するアパレルブランドの立ち上げは同社初の試みだが、「雑誌の編集長たちも意欲的で、強みの編集力と発信力を活かして全ブランドを成功させたい」(柚木昌久第2メディアビジネス局局長)とする。

 宝島社はこれまでも、北欧デザインのライフスタイルブランド「kippis(キッピス)」を開発・プロデュースしているほか、疲労回復ウェア「リカバリープロラボ」を全国の書店やECチャネルで販売して累計50万着のヒット商品となるなど、社内のアイデアを事業化してきた。加えて、人気雑誌を抱えていることからアパレルメーカーとのコラボ商品開発での実績、ノウハウも豊富。「服作りと近いところにいたのでアパレルブランドの事業化も自然な流れ」(柚木局長)とし、1年ほど前からアパレルブランドの立ち上げを準備していた。

 また、個性的な雑誌を数多く展開しているため、「キラリと輝いて、誰かに刺さるような商品を展開するには複数ブランドを立ち上げた方がいい」(同)と判断し、4ブランドを同時にスタートすることになった。

 男性ファッション誌「smart」がプロデュースするブランド「DAWNC(Eダウンス)」はリラックスして一日を過ごせるシティウェアを提案。女性ファッション誌「SPRiNG」がプロデュ
ースするファッション・ライフスタイルブランド「Obis&(オビスアンド)」は東京で暮らす30代女性をイメージし、さりげなくセンスアップできるアイテムを展開する。

 社内公募で立ち上げた「TinyEDEN(タイニーエデン)」は甘さとモード感を絶妙なバランスで融合させた大人女性向けのブランドで、「COLOEME(カラーミー)」は身長160cm以下の女性をターゲットにしたカジュアルファッションブランドとなる。4ブランドの平均商品単価は7000~8000円で、ファッション誌の発行を通じて培ってきたトレンド分析やスタイリング提案力を商品開発に反映し、価格、品質、トレンド性を兼ね備えたアイテムを販売する。

「ダウンス」の「フーディチェックシャツ」も出だし好調という
「オビスアンド」の「ピタッとしすぎない大人の究極とろみ ミニTシャツ」が人気だ

 ローンチ時は4ブランド合計で46品番を展開。毎月新作を投入して初年度は約200品番を開発する。今回、販売好調なアイテムを短期間で追加生産できるサプライヤー1社と組んだという。

 販売チャネルに選んだ「ゾゾタウン」については、「新興ブランドにもチャンスがある売り場」(柚木局長)として期待を寄せる。ただ、初年度は利益よりも認知拡大に専念。撮影や文章などクリエイティブ面の質で差別化を図るとともに、タレントやモデルなどの協力を得ながら各雑誌誌面での露出を強化し、インスタグラムなどSNSも駆使して「ゾゾタウン」に送客する。

 4ブランドの出だしは順調で、とくに「オビスアンド」の「ピタッとしすぎない大人の究極とろみミニTシャツ」(税込4290円)と、「ダウンス」の「フーディチェックシャツ」(8690円)が売れ筋となっているほか、各アイテムのお気に入り登録数も想定以上という。

 

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