ジュン、ゾゾタウン専用ブランド始動――ワンピ―スなど単品アイテム充実

 ジュンは2月7日、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」向けに開発したレディースファッションのD2Cブランド「CĒE_SĒE(シーシー)」をローンチした。ジュンのEC事業部が手がける初の単独ブランドで、1000万人以上のアクティブ会員を抱える「ゾゾタウン」に特化し、スピード感を持ったモノづくりや新たな販売手法でマーケット開拓にチャレンジする。

「シーシー」のチームは転職組を含む6人体制で、2023年9月に本格始動したばかり。

 ファッション業界においてもオンラインショッピングの需要が拡大している中、ジュンもEC展開を強化しており、これまでも「ゾゾタウン」では「ロペ」や「ロペピクニック」といった人気ブランドを展開している。

 既存のファッションブランドは企画から販売までのリードタイムが長いが、「シーシー」は「ゾゾタウン」内の売れ筋やSNS上のトレンド分析などを徹底し、「ゾゾタウン」で売れそうなアイテムを2カ月以内に作って販売することを目指している。

 実店舗を持たないブランドのため、情報発信はインスタグラムを軸としたSNSで、素材感なども伝えやすいショート動画「リール」を最大限活用する。「ゾゾタウン」に掲載する画像も売れ行きに応じて素早く差し替えられるように準備するほか、モデル着用写真だけでなくスタッフの自撮り写真も多用する。MDについては、消費者はひとつのブランドで全身をコーディネートすることは少ないため、コーデ提案よりもヒットしそうな単品アイテムを充実させる考え。

SNSでも反応の良い「ビスチェ付きラメチュールトップス」

 スタート時は55型を展開。トップスとワンピースをメインに、バッグなどのファッション雑貨も提案する。その後は毎月十数型、新作を投入していく計画という。

 モードとフェミニン系のアイテムを一緒に探せるブランドが少ないこともあり、新ブランドは“大人のジャンルレスなファッション”をコンセプトとする。
「ゾゾタウン」のボリュームゾーンである30~35歳の女性を意識し、ワンピースなど一枚で着られるアイテムも充実させるほか、ギラギラし過ぎないラメの使い方や、身体のフォルムをひろいにくいデザインなど、大人の女性に支持される服づくりを進める考え。ローンチ時の春夏アイテムは6000円~8000円という手ごろな価格帯が中心で、カットソーは5000円~8100円、シャツは6300円~9000円、ボトムスが6800円~9000円、ブルゾンが7200円~1万2000円となる。

「ミニハンドルバッグ」などのファッション雑貨も提案する

 生産面については、まずは小ロットで各商品を展開するため、既存の取引先だけでなく、新規の工場も開拓。SNSの反応や「ゾゾタウン」内でのお気に入り数などをベースに発注し、実際の購入点数に合わせて追加生産していく。

 ブランドディレクターを務める上原知美EC事業部CĒE_SĒE企画デザイナーは、「動画ではこうやって見せようではなく、こういう動画がバズるから、それに合う商品を作るといった感じで、従来とは真逆のモノづくりにもチャレンジしたい」という。

 2月3日には東京・渋谷のイベントスペースで一足先に展開アイテムを確認できるローンチイベントを開催。インフルエンサーなどを招待し、ブランド始動に合わせて情報発信してもらえるようにした。

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