ユーザーの興味に合わせて、キャラクターが商品をレコメンド──。ネットプライスは11月4日、iPhone用アプリを年内に提供すると発表した。マクロミル子会社のエムワープが提供するスマートフォン向けアプリケーション「POPCORN(ポップコーン)」のASPを活用。ユーザーのライフスタイルに合わせて商品をお薦めするというもので、質問に答えてキャラクターを成長させるというゲーム性を重視した内容になっている。スマホ向け新アプリの提供によって、これまでリーチできていなかった新規ユーザーとの接点を設ける狙いだ。
提供する新アプリは「NEPCORN(ネップコーン)」で、利用は無料。特徴は「ぴーこん」と呼ばれるキャラクターが提示する質問に答えることで、「ぴーこん」を育てていくという点だろう。そういう意味では、一頃ブームになったゲーム『たまごっち』のイメージに近いかもしれない。
キャラクターからの質問内容は、「あなたはリーダー的ですか?」「日曜日はドライブする?」といった一般的な質問の一方で、ネットプライスの商品が出て「欲しい」「興味ある」「興味がない」などの項目から答えを選択して興味の有無を尋ねるものがある。回答を重ねていくことで、ユーザーそれぞれの関心や好みなどのパーソナリティーを分析して表示する。そしてユーザーごとの興味や関心に即した商品を「ぴーこん」がお薦めする。商品はネットプライスが毎週入荷している常時1000商品の中から厳選して提案する。
「ネップコーン」内では自分と買い物の感覚が近いユーザーとつながることができるなどSNS的な要素もあり、仲良くなった友達の間では誰がどの商品を気に入っているかといったソーシャルコマースの機能も備えている。ツイッターやフェイスブック、ミクシィなどのソーシャルメディアとも連携しており、友人や知人に商品を知らせることも可能。また、商品を購入したい場合はECサイト「ネットプライス」へ遷移する仕掛けになっている。
さらに「ネットプライス」への導線づくりの一環として、ポイントの活用も行う。「ネップコーン」内でユーザーが質問に回答する度に1ポイントを付与し、「ネットプライス」で使用できる「とくポイント」と交換することでECサイトの利用につなげる。アプリの提供開始時はキャンペーンとして、1000ポイントを「とくポイント」300ポイント(300円相当)に交換し、その後はアプリの利用頻度などを見極めながらポイントの交換率を定めていくようだ。
初年度10万ダウンロードを目標
ネットプライスでは、「ネップコーン」を通じて商品の認知促進や購入の検討を促して、回答データを自社のマーケティングに活用していく考えだ。例えば、商品ごとに「欲しい」「興味ある」「興味がない」といったユーザーの回答を蓄積し、その属性や傾向を分析して翌年の仕入れの際に活かすというアイデアや、「ネップコーン」内の商品別の人気を見極めて、ECサイト「ネットプライス」の商品の順番や配置の組み換えに活用するといった案が挙がっているようだ。
キャラを育てるというゲーム性を重視したアプリで新規ユーザーにアプローチしダウンロードにつなげる狙いで、初年度で10万ダウンロードを目指している。