ローソンは7月1日、100%子会社で食品のネット販売を行う「スマートキッチン」の宅配サービス事業を分割吸収する。当初の事業計画から大幅に遅れており、また、債務超過状態にあったため、吸収することで同業者のテコ入れと収益の改善を図ることにした。今後、ローソン店舗を活用した集客を検討するなど、店舗事業との連動を強化し収益性を高めていく。
スマートキッチンはヤフーとの合弁会社として昨年1月に事業を開始。当初は2年後に黒字化、3年後に売上高1000億円を目指すとしていたが、新規顧客の獲得などに苦戦し、業績は伸び悩んでいた模様で、当初計画には大幅な未達となっていたようだ。ちなみに直近決算(14年2月期)の業績は売上高が7億2600万円、営業損失が14億8900万円、経常損失は14億9900万円となっている。
設立時点で資本金の49%を出資していたヤフーは昨年12月にスマートキッチンから資本を引きあげ、同事業から撤退している。
ローソンはスマートキッチンに対する債権を放棄し、債務超過状態を解消した後、7月に会社を分割して宅配事業を吸収。分割後、残る宅配事業以外の「スマートキッチン」については「清算するかどうか今後、検討したい」(ローソン)としている。