アマゾンジャパンは8月29日、様々なイラストなどをプリントしたTシャツなどを展示するポップアップ店を都内に開設した。同社が展開中のクリエイターらが自らデザインしたイラストなどをシャツや小物などにプリントしてアマゾンのサイトで販売できるサービス「AmazonMerchonDemand(アマゾン・マーチ・オン・デマンド)」をPRするために同サービスで制作したTシャツなどを展示したもの。同サービスのためのポップアップ店の開設は初めて。同サービスで制作された商品を消費者に訴求するとともに、クリエイターへの認知を高め、同サービスの利用を促したい狙いもあるようだ。
アマゾンのロゴをあしらった特徴的な外観(左上)の店舗には「Amazon Merch on Demand」で制作したT シャツなど 700 点を展示した(右上、左下)。同店限定で展示・販売する人気キャラクターのロゴ入り T シ ャツも(右下)
商品にQRコードを付与、販売サイトへ来店客を誘導
東京・原宿の裏通り「原宿キャットストリート」にある2階建ての貸しスペース「クレインズ6142」に8月28日から9月1日までの4日間の期間限定で開設した「AmazonMerchonDemandPOPUPSTORE」では「アマゾン・マーチ・オン・デマンド」で作成した人気のアニメやゲームのキャラクターなどを500種類のデザインをプリントしたTシャツやスウェット、スマホケースなど700点以上の商品を展示した。展示商品にはQRコードを付けており、来店客がスマートフォンなどで読み込むとアマゾンの通販サイト内の当該商品の販売ページへ誘導、当該商品を購入できるもの。
展示商品のうち、人気アニメ・漫画の「怪獣8号」やディズニー、セガのキャラクターなどをプリントしたTシャツ7点は同ポップアップ店でのみ展示、QRコード経由でアマゾンのサイトで販売した。
トークショーやワークショップを実施してクリエイターの興味関心を
来店促進を図るため、店内には賞品が当たる「ガチャガチャ」を設置。店内で撮影した写真をSNSに投稿した来店者が回すことができ、オリジナルTシャツやステッカーなどをプレゼントする取り組みを行った。また、8月31日には女性ファッション誌「ViVi」の専属モデルの村上愛花氏とクリエイター・ユニット「午前0時のプリンセス」のJESSICA氏、9月1日には女優の内田理央氏とファッション情報誌「WWDJAPAN」の村上要編集長によるトークショーを実施した。
また、クリエイター向けのワークショップやデザイン作成体験会を店内で開催。クリエイター向けのワークショップは8月29、30日に合計3回開催。「マーチ・オン・デマンド」の概要などを説明の上、アドビから招いた講師の指導によるTシャツデザインの作成が行え、作成したデザインをその場で「マーチ・オン・デマンド」のクリエイターアカウントにデザイン登録を行うサポートも行った。来店者にデザイン作成を体験してもらい、Tシャツに落とし込んだデータを渡すデザイン作成体験会は8月31日と9月1日に実施した。「マーチ・オン・デマンド」を利用して商品を販売するクリエイターへ認知アップや利用促進を図った。
「初期投資考えずブランドを立ち上げられる」とアピール
ポップアップ店開設の狙いについて、「マーチ・オン・デマンドはクリエイター、デザイナーらにグラフィックイメージをお伝え頂き、多岐にわたる商材に印刷、完成品を生産できるサービスで初期投資や在庫量、初期発注量などを考えずに自身のブランドを立ち上げられる。ポップアップストアを通じて(お客様やクリエイターらに)マーチ・オン・デマンドに触れ合って頂きたい」(ファッション事業本部の山田恭子事業本部長)とした。
「マーチ・オン・デマンド」は日本では2022年10月から開始した。Tシャツやトレーナー、パーカー、スマホケースなどに自身のデザインをプリントしてアマゾンで販売できるサービス。現状、日本では1800万種のデザインが登録されているという。