自分にとっての“似合う”を発見
本誌記者が注目のサービスを体験!
EC企業が提供するさまざまなサービスを本誌記者が体験し、いちユーザー視点でサービスの使いやすさや改善点をチェックする。
ゾゾが提供する超パーソナルスタイリングサービス「niaulab(似合うラボ)byZOZO」を体験した。
体験前に、事前カウンセリングシートを記入。普段の服装が分かる写真を送り、体型やファッションに関する悩みを回答する。
体験当日、「似合うラボ」のカウンセリングルームに入ると、案内役を務めるゾゾのスタッフと、プロのスタイリスト、ヘアメイクがお出迎え。まずは来店時の服装で体験前の撮影を行う。
「似合うラボ」は、その人にとっての“似合う”を見つけるためのサービス。ゾゾ曰く、“似合う”は以下の4つの要素から構成されるという。1つ目はフェミニンやポップといった「ジャンルの好み」。2つ目はファッションの個性の強さを表した「味付けの好み」。3つ目は「与えたい印象」、4つ目は「体型の悩み」という。
事前アンケートの回答をもとに、記者自身の4つの構成要素はどのようになっているか、すり合わせを行う。事前アンケートでは、数十枚あるコーディネート画像の中から「なりたい姿・理想のコーデ」画像を選択したのだが、その画像を分析すると、すべてに「モード」要素が含まれていることが分かった。普段何気なく選んでいる洋服の好みを言語化してもらうのは新鮮だったが、たしかに的を射ていた。
「味付けの好み」では、ファッションの個性の強さを星1~5の5段階で評価。星が少なくなればなるほどオーソドックスなアイテムや少ない色味で構成されたシンプルなコーデで、星が多くなればなるほど、個性的なアイテムや色使いのコーデになるという。普段の記者は星3つくらいの着こなしが多い。今回の体験では思い切って冒険的なコーデを味わってみたいと思い、「星4つくらいの味付けで」とお願いした。
記者が事前に選んだ「与えたい印象」は「都会的」「大人っぽい」「かわいい」の3つ。女性らしさや華やかさはありつつも、他の人とは少し違った個性的な着こなしを楽しみたいと考えていた。
「体型の悩み」は「首が短い」「脚が短い」「顔や頭が大きい」と回答。今回はそれらのコンプレックスを解消してくれるコーデを提案してくれるという。
AI による最初のコーデ提案
ファッションコーディネートアプリ「ウェア」の持つ約1400万件のコーデデータをもとに構築されたAIが、事前カウンセリングシート結果から、記者の好みに合いそうな9つのスタイリングを提案。画像がスマートミラーに表示される。驚いたのが、提案された9つのスタイリングのどれもが、わりと自身の好みに沿っていたことだ。ゾゾが持つAIの精度の高さを思い知らされた。
提案されたスタイリングの中から、自身が「とくに着てみたい」と思った2つのコーデを選ぶ。
記者が選んだのは以下のコーデ。1つはシアー素材とパフスリーブのトップス、デザイン性のあるスカートが印象的なモノトーンコーデ。もう1つは何層にもわたるレイヤードや、ソックスの赤い差し色が印象的な、オシャレ上級者コーデ。
スタイリストたちと店内のアイテムを一緒に見てまわり、選んだコーデをさらに好みに味付けしたスタイリングを提案してもらう。
店内には「ゾゾタウン」で扱う幅広いブランドの中から、常時700点以上のアイテムを用意しており、眺めているだけでも楽しい気分になった。
スタイリストがコーデを味付け
そうして2つのスタイリングが完成した。モノトーンコーデは、モードやフェミニンといった雰囲気はそのままに、クラシカルなパンツにデザイン性のあるトップスを合わせたスタイリングに。コンプレックスである「脚の短さ」は、パンツの上からスカートを巻くスタイルにすることで解消。AI提案画像ではハイネックだったトップスを首回りが空いたものに、チョーカーは下に垂れるようなネックレスに変更することで、首のつまりを軽減し小顔に見せたという。
続いて、上級者コーデは、毛足の長いフェイクファージャケットを主役に据え、個性的な味付けに。中にはレザー素材のフロントジップジャケットとロゴ入りTシャツを合わせ、レイヤードスタイルに仕上げた。フィンガーレスタイプのグローブで赤い差し色をプラス。低身長は厚底のブーツを履くことでカバーし、ボリュームのあるトップスで肩幅を大きく見せて小顔効果を狙ったという。
試着室で提案された2つのコーデに着替える。提案された時点では、「可愛いけど、普段着ている洋服よりは派手だな」「本当に似合うのかな」と思ったが、いざ着てみると、見違えるほどオシャレに。スタイリストが記者の顔立ちや雰囲気を踏まえて、AI提案コーデをアレンジしてくれたため、普段とは違う挑戦的なスタイリングでありつつもちゃんと「似合」っている。2種類のスタイリングがスマートミラーに表示され、どちらのスタイリングが気に入ったか選ぶ。どちらも自分の好みに合っていて魅力的だったが、「より冒険してみよう」と思い、フェイクファージャケットを用いた2番目のコーデに決定。
その後、ヘアメイクルームに移動し、プロにヘアメイクを施してもらう。メイクアイテムはすべて「ゾゾコスメ」で取り扱っているもの。メイクに関する悩みなどを相談しながら、コーデに合わせたメイクをしてもらう。髪型は「アップヘアに挑戦してみたい」と伝えたところ、韓国風お団子の「カチモリ」を試してみることに。
そうして出来上がった体験後の姿を写真撮影。スタイリングのポイントが書かれたカードと写真、「似合うラボ」のグッズをプレゼントしてもらって終了だ。スタイリングで使用したアイテムの詳細はLINEで送られてくるため、気に入ったコーデを丸ごと「ゾゾタウン」で購入することも可能という。体験は全体で2時間前後。撮影を終え、着替えるときには「服を脱ぐのが惜しい」と感じられるほど、非常に満足のいく体験だった。
「あなたにとって『似合う』とは何ですか?」体験後のアンケートで、そう聞かれた。
記者にとっての“似合う”は、心がときめくもの。似合う服を着ていると、気持ちが前向きになって、自信が持てたり、人に会いたくなったりする。記者の場合はそれを構成するのが、他者からの評価やトレンドよりも、テイストの好みや、体型カバーテクニックによる自信の表れなのだと分かった。今回の体験を通して、“似合う”の幅も広がったように感じられる。まさに「ワクワクできる “似合う”」を届けてくれる体験だった。
これからの服選びがますます楽しくなる度: ★★★★★