NTTドコモ、スマホ通販サービス拡大で外部展開を加速

TGCと連動したECを実施した「dファッション」

NTTドコモが展開するスマートフォン向け通販サービスの規模拡大に向けて、他の通信キャリアの契約者やパソコンなどからもサービスが使えるようにするキャリアフリー化やデバイスフリー化、ファッションショーと連動したEC展開など様々な施策を進めている。ドコモでは中長期的な成長力維持のため、本業の通信事業の周辺領域への進出を進めており、通信販売事業もその一環として、通販企業のM&Aなどを含め、事業拡大を強化している。今回の新たな施策によりさらに通販事業の拡大を進めたい狙いのようだ。

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他キャリアやPCでも購入できる

ドコモは2月26日から、同社が運営するスマートフォン向け通販サービス「dショッピング」および「dファッション」などの外部開放を始めた。従来まではドコモのスマホ、タブレットの利用者に限定していたが、他社の通信キャリアの端末やパソコンでも利用できるようにした。外部開放で新規利用者を増やし、通販事業の規模拡大を図りたい狙い。

外部開放を開始したのはドコモが運営するスマホ向けのネット販売サービス「dマーケット」内のうち、総合通販サービスの「dショッピング」と、ファッション通販サイトを運営する子会社のマガシークと連携して展開する衣料品などの通販サービス「dファッション」。このほか電子書籍販売の「dブック」、音楽配信の「dミュージック」で、会員登録などを行えば、ドコモの端末でなく、他キャリアの端末からも利用可能とした。なお、「dショッピング」と「dファッション」については他キャリア端末での利用のほか、デバイスフリー化しており、パソコンからの利用も可能となっている。

同通販サービスの外部開放の狙いについて「ドコモのお客様だけでなく、多くのお客様に利用頂きたい」(同社)として、新規利用者を取り込み、買収など積極化させ、強化している通販事業などの規模拡大を図りたい考えのようだ。

なお、「dマーケット」内の各サービスのキャリアフリー化については、ゲーム販売の「dゲーム」が一昨年から、宿泊予約の「dトラベル」と手作り品通販の「dクリエイターズ」は昨年に実施済み。

今回、実施した通販サービスなどに加え、4月1日からは定額制映像配信の「dビデオ」、音楽配信の「dヒッツ」、アニメ配信の「dアニメストア」、知育サービス「dキッズ」も実施予定で、「dマーケット」のほぼすべてのサービスがキャリアを問わず利用できるようにする。

TGCのステージ紹介商品をEC

キャリアフリー化に続き、3月1日に東京・渋谷の国立代々木競技場第一体育館で開催されたファッションイベント「東京ガールズコレクション (TGC)2014SS」に「dファッション」が公式ECパートナーとして参画、特設ステージを通じたECとの販売連動などに取り組んだ。20代を中心とした新客開拓の強化を目的に今回のTGCに参加したものでキャリアフリー化のタイミングと一致したこともあり、ドコモユーザー 以外にも「dファッション」の認知拡大を図った。

具体的には、20代女性を中心に支持されている「イング」や「レッセパッセ」「ミリオ ンカラッツ」「ドロシーズ」など8ブランドをピックアップした「dファッション」特別ステージを展開。ショーで提案した27アイテムは当該サイトの特設 ページで詳細を確認しながら購入できるようにした(画像)。特別ステージには道端アンジェリカさんなどの人気モデルに加え、歌舞伎役者の片岡愛之助さん、 タレントの水沢アリーさんがゲストとして登場しショーに花を添えた。

また、会場内には「dマーケット」のブースも設置。ドコモIDを登録すると豪華賞品が当たるくじ引きに挑戦できたり、参加者全員に「dミュージック」で利用できるクーポン券を発行するなど、「dマーケット」全体の利用を促進する取り組みを行った。

今後は、「dファッション」でTGCの来場者層にフォーカスしたブランドの特集やファッションコンテンツの提供を予定しているほか、今回のイベントで「dファッション」を利用した消費者に響きやすいファッション商材をメルマガなどで定期的に提案するという。

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