【News】三越伊勢丹HD、Wiiの仮想モールに出店

 三越伊勢丹ホールディングスは2月8日、任天堂のゲーム機「Wii(ウィー)」を活用した仮想モールに伊勢丹の食料品サイトを出店した。“お茶の間"のイメージが強い同ゲーム機と百貨店の親和性が高いと判断。既存の通販インフラを最大限活用して新規顧客の開拓などにつなげたい考え。伊勢丹で人気の食料品でスタートするが、商品カテゴリーの拡充に加え、三越で扱う商材の販売も視野にテレビの特性を生かした通販展開を模索する。


 出店したのは伊勢丹の「全国おとりよせグルメ」で、任天堂がモール形式で運営する「Wiiの間ショッピング」で展開する(画像)。
 

 三越伊勢丹HDではテレビモニターを見ながら、ゲーム機のリモコンを使った簡単な操作で買い物ができる「Wiiの間ショッピング」を、従来のパソコンや携帯電話などを通じたネット販売とは異なり、お茶の間で家族全員が買い物のプロセスを楽しむことができる“消費者と百貨店の新しい接点"になると考え出店した。
 

 同社では、伊勢丹新宿店の食品担当バイヤーが全国から取り寄せた「本場」「本格」「本物」の食品を紹介。これまで期間やスペースなどの問題から店頭では継続的に販売できす、消費者から「もう一度食べたい」という要望が多い商品をそろえたという。

  「Wiiの間」のエンターテイメント性を活用し、商品をカテゴリーや産地別に選べる機能を設けたほか、人気ランキングや季節に合わせた旬の商品特集なども企画する。
 

 当初は農・海産物や畜産物、惣菜、菓子類、グローサリーなど約260点を販売。今後、商品カテゴリーや商品点数を拡大する計画で、伊勢丹だけでなく三越で扱う商材の投入も見据えている。
 

 注文は「Wii」端末からのネット販売と電話注文に対応。決済はクレジットカードとコンビニ決済が利用できる。送料は全国一律630円(冷蔵・冷凍便は840円)。
 

 今回、三越伊勢丹HDは商品画像のアップや発送業務などのバックヤード業務を担うが、自社サイトを運営する既存の人員、インフラを最大限活用する方針だ。 「Wiiの間ショッピング」は昨年11月に千趣会や千趣会イイハナ、シャチハタなどが参加してスタートしており、三越伊勢丹も要請を受けてシステム面などの整備を進めていた。
 

 投入商品の拡充や「Wii」自体のネット接続率向上などの課題はあるが、百貨店通販の新たな販売チャネルとして機能するか注目を集めそうだ。

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