会員数が1000万人を突破したLINEショッピング、LINEではさらなる顧客の掘り起こしに動いている。10月6日からの4日間、東京・渋谷に特設会場を設けて、「SHIBUYA SPOT SALE by LINEショッピング」というイベントを実施した。セール会場は2フロアを使っており、1階には巨大な買い物バッグのオブジェが置かれ、2階には一本の木を設置して紅葉を演出した。会場内に商品は並べなかった。 この特設会場は午後4時から9時までの5時間オープンし、ユーザーが会場に入るとビーコン端末から「LINE」にメッセージが表示され、LINE公式アカウント経由でセールの招待状を受け取るという仕組み。 イベントではユーザーが招待状を使って「LINEショッピング」で購入すると、全商品を対象に購入金額に応じてLINEポイントを20%還元した。この還元率はセールに参加してから24時間有効だった。イベント期間中は毎日5人にポイントを99%(最大10万ポイントまで)還元する抽選会や、「ツイッター」を使ったキャンペーンも展開した。 この取り組みは新たな層の認知拡大や利用促進が狙いで、セールで上乗せされるポイントの原資や集客コストはLINEが負担している。 LINEではイベントについて「これまでのデジタル層以外の人々を獲得したいと考えた。リアルでの接点を使って新たな層を開拓し、リアルの声を拾って活かしたい」(同社)としている。オフラインでの接点からウェブに流し込むというのが狙いで、LINEとしては「売り上げよりも、認知拡大の機会として捉えている」(同)ということのようだ。 LINEショッピングは参加ブランドも増え、会員数も順調に伸びている。ここでさらに20代を中心とした若年層を取り込むために「渋谷」という場所を選んだもようだ。LINEでは、イベント開催期間の4日間の来場者は約1500人にのぼったとしている。同社では来場者に対してサービスの案内をしたり、生の声を聞くなどして「収穫はあった」(同)と、一定の手ごたえは得たようだ。